公明党横浜市会議員団

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平成30年第3回定例会において議案関連質疑を行ないました。(9月11日)

 9月11日(火)の本会議では、斎藤真二議員が公明党横浜市会議員団を代表して、市第20号議案、市第21号議案、市第23号議案、市第25号議案、市第28号議案、市第33号議案、及び市第54号議案に関連して、林市長ならびに鯉渕教育長に質問をいたしました。

質問に先立ちまして、6月18日に発生した大阪府北部を震源とする地震、「平成30年7月豪雨」、9月上旬の台風21号により西日本を中心に多くの方が甚大な被害に遭われたこと、さらには9月6日、北海道で震度7の地震が発生するなど、各地で様々な災害が起こりました。一連の災害で亡くなられた方々に改めて哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます。
そして、一日も早い復旧、復興をお祈り申し上げます。

1.市第20号議案 横浜市中期4か年計画2018~2021の策定

今年の5月、「横浜市中期4か年計画2018~2021」の素案が公表され、第二回定例会において、本会議や常任委員会の中で、熱心な議論が交わされました。
わが党は、子育て支援、福祉・医療政策をはじめ、市民の皆様の安全安心を守るため、これまでも様々な提言をしてまいりました。国際社会共通のテーマである、SDGs(エスディージーズ)の推進もその一つであり、素案の段階で、中長期的な戦略に、 SDGsの17の目標との関連性を示されるなど、一定の評価をしております。。

人権尊重や平和以外にも、中期4か年計画の中で進めるべき政策は多岐にわたっていますが、特に人権尊重や平和の推進は、世界共通のテーマと言えます。
本市の先駆的な取組が、全国、全世界へ波及していくことを期待します。

2.市第21号議案 横浜市港湾施設使用条例の全部改正について

港湾法には、港湾管理者の業務が規定されており、横浜市が管理する港湾施設の使用については、横浜市港湾施設使用条例を定め、使用料徴収の根拠などとしてきました。
今回の全部改正では、内容や構成の見直しに留まらず、現行条例の名称から「使用」の二文字を取り、「横浜市港湾施設条例」とする名称変更も提案されました。名称を変えることは、港湾管理者として、今後の港湾運営のあるべき姿を念頭に置いて改正したのではないかと推察します。

横浜港の競争力強化には、民間事業者との公民連携が欠かせません。新港9号客船ターミナルの民間事業者による整備は、まさに良い例であると考えます。
今回の条例改正を機に、関係者と一丸となって横浜港の機能強化、魅力づくりに取り組まれることを期待します。

3.市第23号議案 横浜みどり税条例の一部改正について

横浜みどり税は、本市の課税自主権の活用として市民の皆様にご負担いただいており、緑の保全、創出に取り組むための安定的な財源として活用されてきました。今回みどり税を継続し、さらに5年間、ご負担をお願いするには、市民の皆様の理解を得なければなりません。そのためには、みどり税によってどのような成果が上げられたのかをしっかりと確認する必要があります。

超過課税である横浜みどり税を継続しながら、緑の保全・創出を進めていくためには、市民の皆様の理解と協力が必要です。
このため、横浜みどりアップ計画の政策効果を最大限に発揮していただくとともに、その成果として緑が守られていること良かったということを市民が実感できるようしっかり取り組んでいただくことを要望します。

4.市第25号議案 横浜市スポーツ施設条例の一部改正について

横浜文化体育館については、関内駅周辺地区のまちづくりのリーディングプロジェクトとして、平成25年度から再整備の検討が開始され、PFI事業として進められており、8月にサブアリーナ施設となる横浜武道館が着工されました。
横浜文化体育館再整備事業では、現在の横浜文化体育館の敷地に加え、隣接する旧横浜総合高校の跡地を活用することで規模や機能の拡大を図り、横浜武道館とメインアリーナ施設との2つのアリーナが整備されることになります。

半世紀ぶりに建て替えられる横浜文化体育館の再整備は、市会でも議論を重ねてきました。イメージ図を拝見しますと、日本の伝統を感じる横浜武道館と先進的なデザインのメインアリーナ施設では、それぞれ特徴的な外観となっていて、関内駅周辺地区の新たな魅力になると思います。
今までも、そしてこれからも市民に愛される、横浜文化体育館であることを期待します。

5.市第28号議案 横浜市小児の医療費助成に関する条例の一部改正について

小児医療費助成事業は、本市の子育て支援策の中で、重要な役割を担っている事業であり、子育て世代の方々が安心して暮らせるための、必要不可欠な事業だと考えます。
我が党は平成4年、横浜市会において初めて小児医療費の自己負担の無料化を提案して以来、一貫して制度の拡充を求め続け、「中3までの拡大」を要望してきており、今回の改正を大いに評価をしています。

今回の拡充案では、現行と同様に保護者の市民税額が非課税の場合は、小学4年生以上のお子さんの「通院1回につき500円まで」という負担を求めないで、全額助成をすることし、低所得者への配慮をされています。
同時に、薬代についても市民税額を問わず全額助成することにより慢性疾患などにより薬代の費用が高額となる世帯についても安心できる制度となっています。
このように、経済的負担を軽減することで受診抑制することなく医療機関にかかり、また重症化する前に医療機関に受診できる制度と考えています。
一方で、今回拡大の対象となる中学生は、思春期の時期でもあり、様々な理由から受診に抵抗感を持つこともあるかと思います。
今後も医療費助成制度の更なる拡充の検討を進めるとともに、子どもたちが適切に受診できる努力も併せて要望します。

6.市第33号議案 西区みなとみらい六丁目所在市有土地の処分について

みなとみらい21地区は、業務・商業機能のほか、20街区のMICE施設整備が行われるなど、観光MICEの拠点としても重要な役割を担っています。その中で特に60・61・62街区においては、大規模な市有地を活用して「観光・エンターテイメントを軸としたまちづくり」が行われており、当該地の開発はその一翼を担っていくことと思います。

ぜひ、着実な土地処分により、みなとみらい21地区のまちづくりを進めるとともに、市内経済の活性化に寄与するようしっかり取り組んでもらうことをお願いします。

7.市第54号議案 平成30年度横浜市一般会計補正予算(第1号)について

市立学校ブロック塀対策事業について

本年6月18日に発生した大阪府北部での地震では、9歳の児童と高齢者が亡くなられるという人的被害が生じており、災害弱者への対応がより強く求められると考え、直後にわが党として、直接市長、教育長に対し申し入れを行ったところです。
すべての市立学校のブロック塀の緊急点検を行い、現行の建築基準法の仕様に合致しないことが判明した、すべてのブロック塀の撤去を前提に計画を立てていることなど、着実に対策を進めていることは理解していますが、一方で、地震等はいつ起こるとも限りません。安全のためには1日も早く撤去工事を完了し、新しいフェンスの設置を早急に行う必要があります。

民地におけるブロック塀等改善事業及び身近なまちの防災施設整備事業について

通学路沿いのブロック塀についても、我が党は総点検と安全対策の実施を先の申し入れで要望しました。現在、技術職員が現場調査を行い、改善を促していると聞いています。造られた年代が不明なものや、劣化の著しいものなどが地震により倒壊することを未然に防止するため、速やかな改善が必要です。
これまでの本市の民間のブロック塀対策としては、狭い道を広げる狭あい道路拡幅整備事業に伴うブロック塀の改善のほか、地震による火災の危険性が高い地域における、身近なまちの防災施設整備事業があります。今回の地震を受け、身近なまちの防災施設整備事業では、制度の一部見直しを行ったと聞いております。

公益財団法人緑の協会においても新制度の補助対象となる生垣設置への助成を行っています。場合によっては、新制度と併用することで市民負担を軽減できると思います。さまざまな制度があるなかで、市民からのお問い合わせに対し、丁寧にご案内をしていただきたいと思います。大きな地震が発生しても被害を最小限にできるよう、地震対策全体を引き続き推進し、安全・安心な都市になるように取り組んでいただくことを要望します。

SDGs未来都市推進プロジェクト事業について

2015(平成27)年9月に国連総会で採択されたSDGs「持続可能な開発目標」は、先進国・途上国を問わない世界共通の目標です。我が国では2016(平成28)年5月に内閣総理大臣を本部長とし、全閣僚で構成するSDGs推進本部を設置、同年12月に実施指針が策定され、全世界が目指すSDGsの達成に取り組んでいます。

SDGsの目標年次である2030年に向け、SDGs未来都市の取組を、本市の課題解決はもとより、世界の共通課題の解決に活かし、国際貢献にもつなげていただくことを期待します。

帆船日本丸大規模改修事業について

昨年9月、帆船日本丸は、国の重要文化財に指定されました。今後は、この帆船日本丸を重要文化財として大切に保存し、多くの方々に海や港への理解を深めていただくことに役立てていくことが本市の役割であると考えております。
今回、大規模改修工事に伴う予算が計上されていますが、長期にわたる保存活用については、十分な知識や知見を持って検討を進めていく必要があります。

クルーズ市場の動向や船会社のニーズをしっかりと捉え、大黒ふ頭が新たな超大型客船の発着の拠点となり、大さん橋とともに、横浜港全体として、さらに数多くの客船が寄港していく 今回の帆船日本丸の改修工事は、普段、水中にある船底も見ることができると思います。この機会を活用するとともに、国の重要文化財として末永く保存・活用に耐えられるよう、しっかりとした修繕をしていいただくことをお願いして、私の質問を終わります。