公明党横浜市会議員団

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令和4年第2回市会定例会 財政ビジョン特別委員会において質疑を行ないました。(5月27日)

5月27日(金)の財政ビジョン特別委員会では、行田朝仁議員が公明党横浜市会議員団を代表して質問いたしました。

以上、政策局長、健康福祉局長、こども青少年局長、財政局長、伊地知副市長に質問いたしました。

1. 財政ビジョンについて

財政ビジョンは、議決対象の本編のほか、データ・アクション編と合わせて全体で100ページを超えるボリュームがあり、その内容も、中長期の財政方針として普遍性・抽象度の高い内容から、足元の課題に対応するためのアクションまで、網羅されたものとなっています。
 これが実行できるのか、どう実行していくのか、ということが本日の質問の主題ですが、少なくとも、策定に当たった市長、そして市職員が横浜市の将来を憂う真摯な想いというものは伝わってくるように感じます。

2. 財源充実策(税収の確保による財政基盤の強化)について

「今までは坂を上る時代、上を見て走る時代」でしたが、「これからは坂を下る時代、下を見ながらどうするかを考える時代」、「パイを分け合う時代、利益を処分する時代から、作る時代」となっていきます。
 作るという意味では、良いか悪いかはさておき、IRは大きな財源を生み出す可能性もあったと聞いています。そのIRも中止となった中で、さらに今後拡大する収支不足に対応していかなければなりません。
 財政ビジョンでも、「財源確保」が財政運営の基本方針の柱として位置付けられ、「戦略的・総合的な財源充実策の展開」が謳われていますが、従来のやり方を踏襲していては、成果は乏しいでしょう。

3. 政策の在り方について

社会の要請にしっかり応えていくためには、限られた貴重な資源を時代に合った政策に選択・集中していくことが極めて重要と考えます。

4. 従来行政需要と新たな行政需要(政策の高度化)について

変化が激しい時代の転換期にあって、行政需要は確実に増大していきます。従来の行政需要に対応しつつ、そうした声にこたえていくためには、時代の変化に合わせ、政策そのものの考え方も見直していく必要があるのではないかと思います。

 ※ 成果連動型民間委託契約方式(PFS:Pay For Success)
  ※ デジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)

財政ビジョンを契機に横浜市の政策の進め方を見直していくためには、大変重要な取り組みです。例えば、他都市でチャレンジしている、税金を使わないで公共施設を作るなどといった、こうした大胆な発想があっていいと思います。民間の知見を大いに取り入れ、共創やPFSの積極的な活用を要望します。
 DXの取組は、持続可能な横浜を実現するうえで、必要不可欠なものであると感じています。山中市長のもと全庁一丸となって、看板政策ともいえるDXをしっかりと推進して欲しいと思います。
 特別養護老人ホームへ1人でも多くの方が入所できるよう、引き続き、取り組みをお願いします。
 移動サービスとして事業化していくうえで、スピード感こそが、市民の満足度につながり、ひいては財政ビジョンの推進において最も重要な、横浜市への信頼につながるのではないでしょうか。我が党も一緒に頑張っていきますので、体制も含め、地域交通施策をさらに強力に推し進めていただくことを要望します。
 海外の人材から選ばれ、定着を促していくためには、若い世代が横浜で活躍したくなるような明るいビジョンを国内外に示していくことが必要です。外国人材との接点を有する市内の様々な関係者と連携し、迅速かつ強力に進めるよう要望します。

5. 中長期的な政策策定に伴う人事評価について

中長期的な政策を実現していくためには、行政の事業評価とあわせて、実行する人材への評価が重要です。そして、政策のあり方の変化に応じて、当然、人事評価も変わるはずです。

行政の無謬性という言葉ありますが、誰にでも間違いはあります。財政ビジョンの策定を契機に、評価の基準も変えていく必要があると思います。職員がより一層活躍できる人事制度や環境となるよう要望します。

6. 制度的対応について

財政ビジョンでは、「特別自治市」を見据えたより高度な自立性の確保などを策定のねらいの一つとして掲げています。特別自治市については、県知事と県内3政令市の市長との四首長懇談会で議論が交わされ、様々な報道もなされていました。

強力な働きかけをお願いします。

7. 市民の信頼について

冒頭、申し上げました通り、誰かにやらせるのではなく、自ら率先垂範することこそが、信頼を作る第一歩だと思います。
 その上で、信頼構築の基本は、個々人の付き合いでもそうであるように、隠し事なく、相手と誠実に向き合ってコミュニケーションをとっていくことです。市政運営に際しても、市民の皆様に対して誠実に、良いことも悪いことも、情報を公開し、事実をしっかりとお伝えしていく。情報公開は民主主義の基本です。こうした日々の心がけが、横浜市に対する市民の皆様からの信頼につながるのではないでしょうか。

本日は、財政ビジョンを絵に描いた餅にすることなく、実のあるものにすべく、仕組みやあり方を伺い、それに合わせた事業や人事の評価基準の見直し、そして何より、市民の皆様からの、市への信頼について伺っていきました。
 この後、この財政ビジョンを基盤に、行政運営の基本方針、新たな中期計画などが策定されていくことになります。
 引き続き、市民生活の安全安心のため、市民の目線でチェックして参りますので、宜しくお願いします。有難うございました。