公明党横浜市会議員団

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平成25年第1回定例会において予算関連質疑を行ないました。(2月27日)

2月27日(水)の本会議では、斉藤伸一議員が公明党横浜市会議員団を代表して、林市長並びに山田教育長に質問いたしました。

  1. 防災・減災対策について
    • 緊急輸送路の路面下空洞調査について
    • 大規模地震においても下水道の機能を確保
    • 震災時の横浜港に求められている役割と震災対策について
    • 海岸保全基本計画を策定する必要性とその内容について
    • 公共施設の保全の取り組みについて
    • 横浜市の被災者支援システムについて
    • 災害応急用井戸に手押しポンプなどの修繕費の助成を行う必要性について
    • LED防犯灯の設置について
  2. 市内経済の活性化について
    • 市内経済の活性化に向けた本市工事の発注の考え方について
    • 「横浜市内公共事業発注者連絡会」のこれまでの成果と今後の取り組み
    • 市内経済の活性化に向けた市長の決意について
  3. 障害者の福祉的就労への支援について
  4. 都心部活性化とエキサイトよこはま22について
  5. 大都市制度推進の取組について
    • 県との二重行政の解消に向けての取り組み
    • 特別自治市に対する市民理解への取り組み
  6. 市民協働先進都市横浜の取組について
    • 中間支援組織とはどのような組織で、どのような支援を行うのか
    • 市職員の協働に対する理解への取り組み
  7. 子ども子育て関連3法について
    • 子ども・子育て関連3法において、横浜保育室はどのように位置づけられるのか
    • 横浜保育室に対しての市長の基本的な考え方について
    • 放課後児童クラブの運営支援についての考え方について
    • 子ども・子育て関連3法による放課後キッズクラブへの影響について
    • 今後の放課後施策の推進に際して
  8. 小児医療費助成の拡充について
  9. 保育所における食物アレルギー対策について
  10. 中学校昼食について
    • 全市立中学校で弁当等の販売をする考え方について(教育長)
    • 中学校昼食の今後の方向性について(教育長)
  11. 横浜子ども会議について
    • 子どもがいじめを主体的に考え、取り組むことについて
    • 横浜子ども会議の概要と成果について 子どもたちへの告知(教育長)
  12. 高齢者施策の充実について
    • 「定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービス」の評価と今後の展開について
  13. 家計再建支援について

以上、林市長、山田教育長並びに二見交通局長に質問しました。

 1.防災・減災対策について

斉藤伸一議員質問

昨年末発生した、中央自動車道・笹子トンネルの天井板崩落事故に象徴されるように、高度経済成長期に大量に建設されたインフラの老朽化対策が全国的にも急務の課題となっております。
今、改めて「人を守るコンクリート、命を守る公共事業」との観点は重要なものであると考えております。
その一つに、道路の陥没事故防止のための空洞化対策があります。
路面下に空洞があると、地震の際に陥没を起す危険性が高まりますので、その調査を行い修繕していくことは、防災・減災の見地から、重要なことであります。
本市においても、国の「防災・安全交付金」など十分に活用し、空洞化調査等をより集中的に実施すべきであると考えます。
空洞調査は一度行えばそれで良いというものではなく、反復して継続的に調査を実施していくことが重要であると考えます。

斉藤伸一議員質問

本市の下水道のうち「重要な幹線」の耐震化率は7.6%と、他の自治体と比べても低い状況にあります。
現在、地域防災拠点に災害時用の仮設トイレの整備を進めておりますが、こうしたトイレも、拠点からの排水を受け入れる管きょが機能しなければ使用できません。
耐震化率7.6%という現状を踏まえ、震災時に備えて何らかの手立てを講じておく必要があると考えます。

斉藤伸一議員質問

横浜港は、物流機能、生産機能、さらには観光文化機能を有しており、これらの経済活動が市内所得や市内雇用者の約3割にも及びます。こうした意味で、横浜港は、本市にとって、大変重要な役割を果たしています。
それだけに、地震に強い港づくりを進めることと同時に、震災復興を支える重要な都市インフラとしての役割が求められています。

斉藤伸一議員質問

現在策定中の地震防災戦略の素案では、津波による被害防止の施策において「津波防護施設の整備・改修」や「津波避難・救助対策の実施」などの行動計画を掲げています。
25年度からは、新規事業として海岸保全基本計画の検討を行うこととしています。

斉藤伸一議員質問

防災・減災対策として、計画的に公共施設の点検を行い、耐震化や老朽化対策を進めていく上で、これらの取り組みが危機管理という視点で一体的かつ面的な広がりをもって行うことが重要であると考えます。

斉藤伸一議員質問

平成7年、阪神・淡路大震災の際に西宮市で開発された被災者支援システムは、東日本大震災の後、多くの自治体で導入されました。このシステムは、住民基本台帳をもとに被災者の支援に必要な情報を一元管理する被災者台帳を作成するもので、罹災証明書の発行はもとより、仮設住宅の入居手続や各種支援制度や義援金の処理などにも対応し、被災地においてきめ細かな行政サービスや復旧復興事務に大きな効果を発揮したと聞いております。

斉藤伸一議員質問

本市では災害時の給水対策として、市民の井戸を災害応急用井戸として指定し、手押しポンプの設置に関わる費用の補助を過去行いましたが、故障が生じている手押しポンプもあります。
平常時は個人が所有する井戸ですが、ひとたび災害が発生すれば、地域の方々にとって極めて重要な井戸となります。そのいざというとき、故障などで水がくみ出せないということは避けなければなりません。

斉藤伸一議員質問

本市では自治会町内会からの申請に基づきLED防犯灯の設置を進めていますが、配分される設置灯数が少ないため、以前、道路局が設置していた安全灯エリアにまで行き渡らないという声もあります。

 2.市内経済の活性化について

斉藤伸一議員質問

公共事業については、無駄であるとの批判も聞かれますが、市民の命を守り、社会インフラを将来世代に残すとの視点から積み上げられる公共事業は着実に推進していくべきと考えます。
現在のインフラ管理の方法は、「事後保全型」が主流ですが、これを「予防保全型」に転換すれば、長期的には大幅なコスト削減にもつながります。
公共事業の発注を通して、経済の活性化だけでなく、雇用創出や雇用者所得の増加、また、その結果として本市税収の増加にも繋がるものと考えます。

斉藤伸一議員質問

東日本大震災を発端として、環境・エネルギー問題など、日常生活のありようにも再考を迫られるような、新たな課題が浮上してきました。こうした課題に対応し、解決していくような技術開発や産業振興も求められています。

 3.障害者の福祉的就労への支援について

斉藤伸一議員質問

企業の障害者雇用の促進が進む一方で、地域の障害者施設に通う、いわゆる「福祉的就労」に対して、他都市では、携帯電話からレアメタルの回収作業を障害者施設が受けることで、工賃の向上に繋がっているとの事例もあります。福祉的な視点に加え、工夫次第で、もっと収入を得ることができる仕事となる可能性は十分にあると考えますし、その努力を惜しんではならないと思います。

 4.都心部活性化とエキサイトよこはま22について

斉藤伸一議員質問

市長の年頭会見で、都心臨海部再生マスタープランの策定が公表されました。様々な、時代の変化に対応していくためには、常に先々を見通したビジョンを持っておくことが重要であると考えます。

斉藤伸一議員質問

横浜駅は、5路線と相互直通運転を開始し、新たな顧客層の開拓が可能となります。国内有数のターミナル駅であり、周辺は県内で最大の商業・業務地区でもあります。
その一方で、横浜駅西口は昭和39年のザ・ダイヤモンド地下街の完成をはじめ昭和30年から40年代の建物が多く、旧耐震基準で築造された建物が多く存在しています。横浜駅西口の再開発を進めることにより、横浜駅周辺全体の原動力になると考えおります。

 5.大都市制度推進の取組について

斉藤伸一議員質問

昨年12月に、神奈川県が「これからの神奈川県のあり方についての(案)」を公表し、その中で「二重行政」について、指定都市から提起された課題、意見については、県と指定都市との意見交換の場において、議論していくことに言及していますが、事務レベルでは越えられない限界もあると思います。
こうした意味で、市長がリーダーシップを持って県知事とも積極的に話し合い、トップ同士で道筋を示していくことが必須であると考えます。

斉藤伸一議員質問

本市では「横浜特別自治市大綱」の策定作業を進めていますが、市民に十分に伝わっていないと感じております。
特別自治市の実現によって、身近な生活の中で、何がどのように良くなるのかといったことを提示するなど、広報の中身をこれまで以上に工夫していくべきと考えます。

 6.市民協働先進都市横浜の取組について

斉藤伸一議員質問

複雑化・多様化する社会的課題に対応し、豊かな地域社会を持続するためには、行政とともに、様々な主体が、きめ細かな公共サービスを実施していくことが大切です。
市民協働条例では、その役割を果たすものとして、全国に先駆けて中間支援組織を定義し、中間支援組織を支援することも明記しました。

斉藤伸一議員質問

これからの横浜は、より多くの市民の皆様が、自律的に協働を進めていく「市民協働先進都市」を目指すべきと考えております。
この4月から施行される市民協働条例には、市民等と行政が対等の立場で市民協働事業を進められるよう、協働契約や協働事業提案制度を創設しました。この制度を市民の皆様が有効に活用するためには、制度を運用する本市職員の理解がどこまで深まっているかが重要であると考えております。

 7.子ども子育て関連3法について

横浜保育室について

斉藤伸一議員質問

24年8月に成立したいわゆる子ども・子育て関連3法は、質の高い乳幼児期の教育・保育の総合的な提供、待機児童対策の推進、地域の子育て支援の充実を目的として27年4月に施行が予定されています。
この新制度では、認定こども園、幼稚園、保育所を通じた共通の給付である施設型給付と小規模保育等への給付として地域型給付が創設されましたが、新制度のもと継続して運営できるのか、事業者からは多くの不安の声をいただいております。

斉藤伸一議員質問

横浜保育室は認可保育所とともに、これまで横浜の保育を支えてきた大変重要な施設であります。横浜保育室の事業者の皆さんの声を十分に聞き、今後の施策に生かしていくべきと考えます。

要望

新制度の施行まで残された期間は2年間。様々な準備を考えますと決して余裕のあるスケジュールではありません。スピード感をもって横浜保育室が円滑に新制度に対応できるよう、本市として責任を持って対応していくことを強く要望いたします。

放課後児童施策について

斉藤伸一議員質問

放課後児童クラブの大半が、保護者や自治会町内会等地域の協力の下、運営委員会を組織して運営しています。任意団体である運営委員会による運営は、子どもを預けている保護者が会計や指導員の労務管理を担っているのが実情で、事務負担が大きいことなどの声をいただいております。

斉藤伸一議員質問

放課後児童クラブと合わせて、留守家庭児童に対応している放課後事業として、「放課後キッズクラブ」があります。
キッズクラブは、遊びを中心とした異学年交流が中心の「放課後子ども教室」の主旨と、留守家庭児童に対する「放課後児童健全育成事業」の両方の主旨を兼ね備えた事業として実施してきました。

斉藤伸一議員質問

子どもたちにとっても保護者にとっても、安全で安心できる学校施設を活用した放課後キッズクラブは欠かすことのできない重要な事業だと考えます。

 8.小児医療費助成の拡充について

斉藤伸一議員質問

小児医療費助成の制度拡充については、我が党としても一貫して取り組んできました。段階的に対象年齢の拡大と所得制限額の緩和がなされ、24年度は、通院助成の対象年齢がようやく小学1年生までとなりましたが、本制度の対象年齢の拡大と所得制限の緩和が必要と考えます。

 9.食物アレルギー対策について

斉藤伸一議員質問

エピペン*の取扱いに関する内容を含む「保育所におけるアレルギー対応マニュアル」を新たに策定し、全ての保育所において共有を図ることや、幅広く職員を対象にしたエピペンの実技研修を行うなど一層の食物アレルギーへの対応を図る必要があると考えます。
※ エピペン…食物アレルギーなどによる劇症アレルギー反応に対する補助治療に使用される緊急用医薬品。患者が常備することで、劇症アレルギー反応発症の際に医療機関へ搬送されるまでの症状悪化防止に役立つ

 10.中学校昼食について

斉藤伸一議員質問

わが党は一貫して食育や男女共同参画社会の進展という観点から、中学校昼食の充実に向け、横浜方式のスクールランチを導入するよう要望してきました。
25年度には、全ての市立中学校で弁当等を購入できるように整備を進めていくと聞いております。

斉藤伸一議員質問

昨年及び一昨年の予算代表質疑で、わが党の仁田団長からも、中学校昼食について何年間も検討を続けているという状況を踏まえ、スピード感を持って検討し、判断をすべきと主張してきています。

 11.横浜子ども会議について

斉藤伸一議員質問

いじめを防止するためには、社会全体で子どもたちを見守り、いじめを察知した場合は子どもに関わる大人が指導や助言を行うことが重要であると考えますが、その一方で、子どもたちの社会を築くのは子どもたちであります。子どもたち自身で正しい世論が形成されれば、大人の指導や助言以上の成果も期待できます。

斉藤伸一議員質問

25年度、本市では全市立学校の子どもたちが集い、「横浜子ども会議」を開催する予定であると聞いております。校種や年齢の異なる子どもたちが意見を交わし、さまざまな考え方に接し、支え合うことは意義あるものと考えます。

 12.高齢者施策の充実について

斉藤伸一議員質問

私自身、昼夜の別なく家族ぐるみで祖父を介護する家庭に育ち、介護の大変さも、大切さも、そして介護の"尊さ"も、身をもって感じてきました。
介護に携わる家族は、24時間、365日、いっときとして休むことなく、全精力をつぎこんでいます。私は、介護者の負担軽減を含め、年老いても住み慣れた地域で安心して暮らすことを支援するシステムが必要だと考えております。
24年度から、要介護者の方や認知症高齢者の在宅生活を24時間支えるサービスとして、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービス」が創設され、先月現場を視察させていただきました。本市では各区1か所、合計18か所が整備され、このサービスを利用する方も着実に増えていると聞いております。

斉藤伸一議員質問

本市では、「保育コンシェルジュ」を導入して好評を得ております。介護を必要とする高齢者が急増している現実を考えれば、介護の問題で悩む高齢者やそのご家族の相談に丁寧に応じるために、市内に多数ある地域包括支援センターを「介護コンシェルジュ」のような、わかりやすい名称でアピールするといったことも、市民の皆様に安心をもたらすものと考えます。

 13.家計再建支援について

斉藤伸一議員質問

我が党はこれまで、生活が困窮している市民の自立のために、認知行動療法を活用した家計相談等を実施する窓口の設置を要望してきました。25年度には、生活困窮者支援モデル事業の予算が計上されていますが、本事業では、家計再建支援も行うと聞いております。

以上で、公明党横浜市会議員団を代表しての私の質問を終わります。